シロッパチのひょうたん記(1話)

ボクはシロッパチといいマス。
からだ全体は白い毛で頭だけに少し黒い毛があり
それが八丈島の八の字の形をしているので名づけたようデス。





ボクと出会った最初の頃はシロと呼んでいたのにいつの間にかシロッパチにされチマッタンデス。

ペンションオーナーの旦那さんがボクに一言も相談しないで勝手に決めたんデス。

一緒に生まれた妹にはミミと可愛い名前を付けたのに
ボクには吉本のタレントみたいなこんな名前を付けたのには
何か魂胆がアル・・・・・・きっと・・・・・アル

でも今は居候の身だからだまってイマス。


じっと、我慢、がまん、ガマン・・・・・なのデス。

旦那さんはボクに、ひもじい野良暮らしの時と比べればゴハンはたっぷり食べられるし、
夜は安心して寝られるし、何よりも生活費の心配が無いのだから
心から感謝しろよと口癖のように言うのデス。

そして、八丈動物病院の幸子先生はボクの事を
「野良にしては毛並みが良くて掘出物よネ!!
なんて骨董品みたいな事を言うのデス。

女将さんはボクのことを可愛がってくれるのだが、
ボクは今、遊び盛り、家中を走り回りイタズラをするのが日課なのにみられた時はカミナリダ。

「コラ~~~ッ!!」 鬼のような形相で叱り飛ばされる
中年女将は恐ろしい

何だかんだと不満がつもるこの頃ですが、15年12月現在4ヶ月、
元気にヤンチャを振りまいています。




つづく

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